経済ニュースを読んでいて「何を言っているのかよくわからない」と感じたことはありませんか? この記事では、ファイナンシャルプランナーの視点から、実際の記事に出てくる独特な表現をやさしく言い換えて、ニュースを自分ごととして理解できるようになるヒントを紹介します。
■FPを目指す前、私も“経済記事難民”でした
ファイナンシャルプランナーになる6年ほど前、私は株取引やFXを始めたばかりでした。
ところが、新聞やWEBの経済動向の記事を読んでも、「投資心理が改善」「上値が重い」など、聞き慣れない言葉ばかり。正直、何を意味しているのかさっぱりわからず、取引をしながら“なんとなくの雰囲気”でニュースを読んでいました。
経済記事は、限られた文字数で多くの情報を伝えるため、専門的な略語や慣用表現が多く使われます。最初は「難しいから苦手」と感じても大丈夫。少しずつ言葉の裏にある“動きのイメージ”をつかむと、ぐっと理解が深まります。
■よく出る経済記事の表現をやさしく言い換え
では、実際の経済記事にある表現をいくつか取り上げて、わかりやすくしてみましょう。
サンプル記事を例に、「専門的な言い回し → やさしい言い換え」として紹介します。
| <サンプル記事> 東京株式市場は、米中貿易摩擦の緊張緩和や米ハイテク企業の好決算を受けて投資心理が改善し、買いが優勢となった。主要指数は上昇基調を維持し、高値圏での推移が続いた一方、利益確定の動きもみられ、週後半は上昇一服の展開となった。 米国株式市場では、主要ハイテク企業が概ね好決算を発表した一方、AI関連投資や設備支出の拡大が利益圧迫要因と受け止められ、株価は上値の重い展開となった。 先週の米ドル/円は一時153円台前半まで上昇し、円安・米ドル高が進行した。FRBが利下げを実施したものの、追加利下げへの慎重な姿勢が示されたことで米金利が底堅く推移した。一方、日本銀行は金融緩和の維持を決定し、日米金利差が意識されたことから円売りが優勢となった。 |
このように言葉を少し言い換えるだけで、記事の内容がぐっと現実の動きとしてイメージしやすくなります。
■経済ニュースを“読む力”を育てる3つのコツ
① わからない言葉を飛ばさない
「まあいいか」で流さず、検索して意味を確認する習慣を。知識が1つ増えるたび、記事全体の理解が深まります。
② 主語を探す
「誰が」「どう動いたか」を意識すると、抽象的な文章の流れが整理できます。
③ 数字で裏づけを取る
記事に出てくる「日経平均+6.3%」「153円台」などの数字を見ることで、実際にどのくらいの変化なのかをつかめます。数字が“記事の温度感”を伝えてくれます。
④まとめ
経済記事を正しく読み取れるようになると、ニュースが「自分と関係のない話」から「日々の判断に使える情報」に変わります。
最初は1日1本、ニュースの中から気になる表現を選び、意味を調べて“自分の言葉で言い換える”ことから始めてみましょう。
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