先日のキャッシュレスセミナーのアンケートにて、以下ご要望をいただきました。
一般的な医療保険の見直しについては、近日中にコラムを掲載しますが、今回は「コロナにかかった場合の医療保険」に限定して、ポイントをお伝えします。
ワクチンも薬もいまだ開発中であり、かかったらどうしよう、とおそらく世界中の人が不安を感じている今、慌てて保険に入ることを検討している人もいるのではないでしょうか。先日は太陽生命が大手保険会社初の「コロナ保険」なるものを発表して話題になりました。
今回お伝えしたいことは次の3つ!それぞれ見ていきましょう。
■コロナに関する検査や治療にお金はかからない!
コロナウィルス感染の疑いがあり受けたPCR検査の費用や、感染した場合の治療費は、「公費」でまかなわれるため、原則自己負担はありません。そう、お金がかからないんです。治療が病院ではなくて、病院の指示で、ホテルや自宅になった場合でも公費扱いです。冒頭紹介したご質問「集中治療室に入った場合」の治療費も、原則自己負担はありません。
(高所得者の場合、月2万円などを上限に一部自己負担が発生する自治体もあります)
ただし、疑いはないけれど自分でPCR検査を受けた場合は、保険もきかないし公費にもならないため、数万円といった自己負担が発生するので要注意ですよ。
また、いくら「公費」といっても、初診料とかレントゲン費用、再診費などにはお金(3割負担)がかかります。診断書をもらいたい場合も有料でしょう。ですので0円ということはないですが、高額の費用は覚悟しなくて良いと思われます。
■今入っている医療保険でも給付金はおりる!
主な生命保険会社27社をチェックしたところ、これら全ての保険会社で、
・コロナウィルスによる入院や通院(オンライン診療含む)、手術は、「疾病」による各給付金の支払い対象(陰性陽性関わらず)
・コロナウィルスによる死亡の場合、死亡保険金の支払い対象
・コロナウィルスによる死亡の場合、「災害割増保険金」「災害死亡給付金」の支払い対象
と発表されていました。
保険の名前に「コロナ」と入っていなくても、今入っている医療保険や生命保険で保障は受けられます。
ちなみに「公費」でまかなわれるため、入院費用がほとんどかからなくても、医療保険に入っていて申請すれば、入院給付金は受け取れますよ。
今、コロナの影響などで家計が苦しくなり、保険料の支払いが続けられなくて保険の解約を考えている方はちょっと待って。多くの保険会社は、9月末まで猶予していた保険料支払いを「9月末までに申出すれば」再延長できると発表しています。
一度加入している保険会社のHPをチェックして、いつまで延長できるかチェックするとよいですね!
以下、簡単にHPの情報をまとめました。誤っているところもあるかも知れませんので、必ずご自身でご加入の保険会社に確認してください。
<保険料支払い猶予期間の延長に関する発表>※独自調査なので必ずご自身で発表をご確認下さい!
■不安で辛い人や、感染が収入減に直結する自営業などは、保険加入の検討を
冒頭で書いた太陽生命のコロナ保険(正式名称「感染症プラス入院一時金保険」)は、すでにある太陽生命の医療保険に上乗せできる保険のこと。だから、この保険に入りたければ、なんらかの太陽生命の医療保険に入る必要があります。
この保険が付加されたプランに加入すると、従来の入院給付金に加えて、コロナなど感染症やケガで入院した場合に、もともと契約された入院給付金が2倍になるという内容です。
またこの他にも、コロナという言葉が入っている保険はあります。少額短期保険業者ジャストインケース社の「コロナ助け合い保険」というもの。
コロナとはありますが、コロナだけでなく、どんな理由でも1泊以上の入院をしたら、一時金として10万円もらえるというシンプルな医療保険です。もちろん、自宅やホテルの療養も支払い対象です。
この保険は、月額500円~1000円と保険料が安く、この不安な今だけ入院保障を得たい!または上乗せしたい!という人にピッタリ。ちなみに1年の間に1回しか給付を受けることはできません。翌年更新して、もしまた入院したら、また1年に1回は受け取れます。
公費といっても、治療費以外にもかかるお金はあるため、貯金が少ない方や、どうしても不安な気持が抑えられないという方、そして治療によって収入減に直結する自営業の方などは、こうした一時金タイプの医療保険にて備えておくと安心ですね。
★2020年9月17日現在の情報です
(執筆:鈴木さや子)
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