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【用語解説】新興国株式って?

投資信託の投資対象先には、主に株式と債券があり、その資産が国内なのか海外なのかでファンドがたくさん作られています。

長期的な世の中の経済成長に期待して、一つの国の株式だけに集中投資するのでなく、世界の株式に投資先を広げたい!としたときに、こんな選択肢があります。

・世界全体に投資するもの
・日本を除く、先進国に投資するもの
・新興国に投資するもの

なかでも新興国株式は、10年、20年後の世界を想像したときに、先進国よりも経済成長率が高いのではないかと、最近注目を集めています。

でも、投資信託の投資対象としての「新興国株式」ってどんな国の集まりなのでしょうか?

新興国と言えば、BRICS(ブリックス)でしょー。

そう思い浮かべるかもしれません。
BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国の5か国のことですが、「新興国株式」に投資するファンドの投資先と一緒でしょうか?それとも…。

では、実際のファンドで投資先の中身を見てみましょう。

「新興国株式」を投資対象とするインデックスファンドで、純資産総額が最も多い『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』を参考にします。(2020年6月30日現在)

『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』のベンチマークは、「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」です。

目論見書で資産配分を確認してみると、(2019年9月末現在)

・中国 31.9%
・韓国 12.2%
・台湾 11.5%
・インド 8.9%
・ブラジル 7.6%
・南アフリカ 4.7%
・ロシア 4.0%
・タイ 2.9%
・サウジアラビア 2.6%
・その他 13.9%

となっています。

「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」の対象となる国と地域は26か国なので、上記の「その他13.9%」には、

メキシコ インドネシア カタール ポーランド チリ アラブ首長国連邦 トルコ コロンビア ペルー ギリシャ ハンガリー アルゼンチン エジプト マレーシア チェコ フィリピン パキスタン

の国々が入っていることになります。

つまり、『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』に投資すると、ほぼこの資産配分になるということです。

どうでしょう。
思い浮かべた「新興国株式」の国のイメージと、違っていませんか?

投資信託で「新興国株式」に興味をもったら、ぜひファンドの目論見書で具体的な投資先を確認してみましょうね。

★2020年7月2日現在の情報です
(執筆 冨田 仁美

 

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