多くの銀行や証券会社で始められる「つみたてNISA」、全国でつみたてNISAを取り扱っている会社っていくつあるかご存知ですか?
その数、な、なんと、593社!内訳も小さく書いておきますね。
・証券会社 71社
・銀行・信託銀行 111社
・信用金庫・信用組合 145社
・投信会社 6社
・農協・労働金庫 261社
(つみたてNISA取扱金融機関一覧(2021年12月17日時点)/金融庁)
こんなに沢山ある中で一体どうやって選んで始めたらよいのでしょう。
私流ですが、こんな風に選んだらよいのでは?という手順をお伝えしますね。
<目次>
選ぶ会社によって大きく異なるのは「商品ラインナップ」
つみたてNISAは国の制度ですから、「20年間非課税でつみたて投資できる」という特徴は、どの会社で入ったとしても同じです。それではなぜ会社えらびが大切かというと・・・
商品のラインナップが大きくちがうからなんです!
つみたてNISAの情報が満載の「つみたてNISAナビ(※)」商品比較表によると、100本以上の商品を扱っている金融機関は、SBI証券(174本)、楽天証券(177本)、松井証券(172本)、auカブコム証券(163本)、マネックス証券(152本)、SMBC日興証券(158本)の6社。
次がPayPay銀行(64本)フィデリティ証券(41本)とガクッとラインナップ数が下がり、ほとんどの金融機関が20本以下となっています。
とはいえ、ただただ本数が多ければいいわけではありません。多すぎると、選べないんですよね、特に初心者の方は。せっかく口座を開いても申し込まない…なんてことになるわけです。
また、考えずに口座を開いたら3本しかなくて、良いのが選べない…というのもできれば避けたいですよね。あ、ちゃんと買いたい商品があってその金融機関にするのはいいんですよ。
※つみたてNISAナビ金融機関比較表には全金融機関の情報は掲載されていません
最大20年間付き合うんだから、信託報酬は安い方がいい
つみたてNISAは最大20年間つみたて投資できる制度です。月3万円としても、元金だけで10年間で360万円、20年間で720万円もの大金に育つのですから、どんどん膨らむ資産に対して
一定割合が毎日かかる信託報酬はできるだけ下げたいものです。
信託報酬についてはこちらをご覧ください ↓
たとえば同じ「日経平均に連動することを目指す投資信託」としても、A商品とB商品では信託報酬が異なることがあります。それならば、信託報酬が低い商品でつみたてしたいですよね。
最近では、期間限定で信託報酬がゼロという商品(野村証券/野村スリーゼロ先進国株式投信)も出てきていますが、複数の会社でつみたてNISAに加入することはできないので、1つの商品に惹かれて、むやみに飛びつくのはNGです。
2022年2月現在における信託報酬の最低水準を知っておくとよいですね。
・日経平均連動を目指す投資信託・TOPIX連動を目指す投資信託:0.121%以内
・世界全体の株式に投資する投資信託:0.0682%以内
・先進国の株式に投資する投資信託:0.06380%以内
・新興国の株式に投資する投資信託:0.0660%以内
気になった金融機関の商品ラインナップと比べてみてくださいね。
最低つみたて金額は会社によって100円~10,000円!
会社によって異なるもう一つのポイントが、つみたてできる最低金額と頻度です。
たとえば、楽天証券やSBI証券ですと、100円からつみたて指定できるのですが、会社によっては最低10,000円を毎月つみたてするという指定しかできないことも。
もし毎月5,000円くらいをやってみたいなと思っている人が、加入してから「最低10,000円」ときいたら…始められないですね><
対面相談したければ銀行もOK!事前に商品ラインアップをチェックして
窓口で相談できて安心だし、近くの銀行でつみたてNISAを始めたいという人も多いでしょう。ただし基本的に銀行の商品ラインナップは多くないことに注意が必要です。
そこで、必ず申込前に、商品ラインナップをチェックしましょう。数本しかない場合、株式ファンドしかないことも。筆者のように株式ファンドのみつみたてしている場合は、株式ファンドしかない会社でも(信託報酬の水準が低ければ)問題ないですが、申込してから「あれ?債券ファンドはないの?」となるのはいただけません。
途中での会社変更はできるけれど面倒なので、あとで商品を変えたくなった時に備えて、ある程度ラインナップがあるところを選ぶのも一手ですよ。
というわけで、つみたてNISAの会社選びのポイントは
・信託報酬:取り扱い商品の信託報酬、納得できるかな?
・つみたて金額:積立したい金額を選べるかな?
・相談ニーズ:窓口で相談したいなら事前に商品ラインナップをみよう
となります。
つみたてNISAでは、そもそも信託報酬が低めの商品しか取り扱えないことになっていますので、「ある程度低ければOK」という方なら、そんなにシビアに比較しなくても大丈夫。キャンペーン等でつい飛びついてしまいがちですが、長く付き合うことになるので、商品チェックは忘れずに。
★2020年6月16日現在の情報です
★2022年2月16日更新
(執筆 鈴木 さや子)
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