エンディングノートは、あなたの様々な情報が書き記された大切なノートです。
エンディングノートを書き終えた後は、安全な場所に保管し、内容を常に最新にしておくことが重要です。そして、家族や大切な人にエンディングノートの存在を伝えておくことも忘れてはいけません。
今回は、書き終えた後の次のステップである『エンディングノートの管理』についてご紹介しますので、大切なエンディングノートを守るヒントにしてください!
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エンディングノートの保管
エンディングノートは個人情報や財産に関わる内容の記載が多くあるため、保管場所には注意が必要です。盗難にあったり、紛失したりすることのない安全な場所に保管するのが望ましいでしょう。ですが、あまり厳重に保管すると、いざというときに見つけてもらえず、エンディングノートとしての役割を果たせない可能性もあります。
どんな場所が良いの?
次の3つのポイントを意識して保管場所を決めましょう。
ポイント1:セキュリティの優れた場所
防水・防火対策ができて、人目につかず、他人が簡単に見つけることができない場所が
安心です。
ポイント2:家族が見つけやすい場所
いざというときにエンディングノートが家族の手に渡るように、見つけやすさも意識す
る必要があります。
ポイント3:自分がアクセスしやすい場所
「書き直したいけど、出すのが面倒だから…」となっては困ります。いつでもさっと取
り出せるアクセスの良さも考慮してください。
エンディングノートは2冊に分けても良い
ノートを2冊に分けて、それぞれ別の場所で保管する方法もあります。
たとえば、『もしものときに見てもらうノート(自分の希望や家族へのメッセージなど)』は、比較的見つけやすい場所に保管し、『重要な個人情報ノート(財産や金融に関するもの、パスワードなど)』は、セキュリティがしっかりしている場所に保管する、というように、用途に合わせて保管場所を分ける工夫をするのも良いでしょう。
保管場所の例
一般的な保管場所と、考えられる良い点や注意点を表にまとめました。
例に挙げた保管場所は一部ですが、残念ながら「ここが最適!」という決まった正解はありません。人によって環境や条件は違いますから、安心できる場所も異なります。
エンディングノートは家族に届けることが大事という観点からすると、取り出すのに手間がかかる場所は好ましいとは言えません。
『見直しのアクセス』や『家族の見つけやすさ』を重視する人は、できるだけ自分に近いところで保管するのがおすすめです。たとえば、机の引き出しや 本棚など、自宅の身近な場所であれば、いざというときに見つけやすいでしょう。ただし、誰かに盗み見されるなどセキュリティ面では若干注意が必要です。心配な人は、鍵付きの金庫などを使うと安心ですね。
また、データで保存する方法もおすすめです。誰かに見られることはなく、手軽に変更できる点がメリットです。ただし、端末の故障などでデータが消えるリスクがあることと、いざというときに、家族が見ることができない可能性があるのがデメリット。確実に伝えるためには、端末のIDやパスワードを事前に共有しておく必要がありますね。
最近は、オンライン上でエンディングノートの作成や保管をする『デジタルエンディングノート』というサービスが登場しています。紛失の心配もなく、中には、データを任意のタイミングで家族に送信する機能が付いているサービスもありますので、万が一のときも安心です。
ただし、使い勝手の良さや機能が充実しているのは有料サービスであることが多いため、費用がかかってしまいます。また、サービスが終了する可能性がある点も注意が必要です。
上記を参考にして自分の環境に合った、安心できる保管場所を探してください。
エンディングノートには最新情報を!
エンディングノートは、一度書いたら終わりというわけではありません。生活環境や心情の変化があったとき、または定期的に見直しをして、情報の更新をする必要があります。いつでも何度でも書き直せますので、エンディングノートには、常に最新の情報とそのときの想いを綴りましょう。
書き直すタイミング
様々な出来事が起こるのが人生です。たとえば、結婚や出産、退職や大病など、人生を見直すきっかけとなる出来事で生活環境が変化したときは、エンディングノートを書き直します。たとえ生活環境の変化がなくても、気持ちに変化があれば、いつでもエンディングノートを書き直しましょう。
できれば1年に一度の見直しをおすすめします。誕生日や新年など、見直しの時期を決めるのも良いですね。
見直しの際のポイント
時間が経つにつれて、生活環境や財産の状況は変わっていきます。もちろん、あなたの考えや想いも、ずっと同じではないでしょう。エンディングノートは、不要になった情報を削除し、新たに伝えたい内容を書き加えて、常に最新版にしておくことが大事です。
そして何よりも大切なのは、どんなときも素直な気持ちを綴ることです。
心と心をつなぐエンディングノート
エンディングノートの大きな役割は、家族や大切な人に自分の想いを伝えることです。せっかく心を込めて作成しても、見つけてもらえなければエンディングノートの役割が果たせません。必要なときに家族や大切な人の手に渡るように、エンディングノートの存在や保管場所を知らせておくことが重要です。
「どこにあると分かりやすい?」と家族の意見を聞くのも良いですし、「ここはどうかしら?」と一緒に保管場所を検討するのも良いですね。情報を共有することで、共に安心感が得られます。
また、できれば保管場所だけではなく、エンディングノートの内容についても共有しておくことが理想です。「私はこんなふうに思っているのよ」「あなたはどう思う?」などコミュニケーションをとりながら進めることで、より自分の意思が理解されやすくなります。さらに、家族や大切な人の考えを聞くこともできますので、お互いの信頼感や絆を深めることにもつながるはずです。
私たちを取り巻く環境は時間の経過とともに変わり続けます。その『環境の変化』『心境の変化』『財産の変化』など、何かが変わればそれに伴ってエンディングノートを更新し、常に最新情報を記したものにしておくことを心掛けましょう。
あなたの想いがたっぷりと綴られたエンディングノートを役立てるため、家族や大切な人が手にするときまで大事に管理してください。
★2024年5月20日現在の情報です
(執筆:世古瑞智子 監修:張替 愛)
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