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人生を豊かにする「エンディングノート」のすすめ!


最近では『エンディングノート』という言葉を耳にすることが増えてきました。エンディングノートとは、自分の人生の終わりに備えて、自分の気持ちや希望、遺される家族が手続きに必要な情報などを書き記しておくものです。『終活ノート』『メッセージノート』『自分ノート』などとも呼ばれています。

「聞いたことはあるけど、何を書けばよいのかな?」と思う方も多いでしょう。
今回は『エンディングノート』に記すおすすめの内容や、活用法について紹介します。

エンディングノートの作成は、遺される家族のためだけではありません。あなたの今後の生活をより良くするためにも役立つものです。
エンディングノートを知り、ぜひ前向きな気持ちで書いてみてください!

エンディングノートとは?

自分の人生の終わりについて考え、最期を迎えるときの準備をすることを『終活』といいます。その中で、家族や大切な人のため、そして自分のために様々な情報を書き記しておくものが『エンディングノート』です。

エンディングノートを書くことで頭の中が整理され、「人生の最期のときをどのように迎えたいのか」「これからの人生をどのように送りたいのか」というような、自分の人生について考えるきっかけになります。

エンディングノートは遺される家族が困らないように、あなたの想いや情報を残すものですが、決して死後に役立つだけではありません。あなたがこれからの人生でやりたいことを見つけることや、今後どのように過ごしたいのかを決めることにも活用でき、自分のためにも役立てられます

エンディングノートと遺言書は違う?

『エンディングノート』と『遺言書』の最も大きな違いは「法的効力があるかないか」という点です。

遺言書には法的効力があるため、遺産分割などの「相続に関する内容」は、遺言書に残すことが望ましいと言われています。ただし、法律上の効力を生じさせるためには、決められた要件を満たす必要があります。また内容についても、相続や財産の処分などのような、法的に効力を得られる内容に限られてしまいがちです。

一方、エンディングノートには法的効力はありませんが、ルールや形式もありません。ですから、自分の思いや希望を自由に書くことができます。あなたの頭に浮かんだことをどんどん気楽に書けば良く、思い立てばすぐに始められる手軽さが利点です。

また、エンディングノートは死後のことだけではなく、これから先に起こるかもしれない介護や延命治療などの希望についても書くことができます。エンディングノートの存在や保管場所を家族や周りの人に伝えておくことで、万が一あなたに何かあったときでも、家族はあなたの意志に添った対応をしてくれるでしょう

エンディングノートに書くおすすめの内容

エンディングノートには何を書けば良いのでしょうか。答えはズバリ「何を書いても良い!」のです。決まった形式はありませんので、あなたの伝えたいことを自由に書いてください。

おすすめの内容としては、遺された家族が困ることなく、様々な手続きをスムーズに進めるために必要な情報を残すことです。

銀行や保険、資産運用の情報

まずは、預貯金を保有している金融機関や生命保険についてです。これらの情報があれば、遺された家族は葬儀の支払いや遺産分割のときなどに苦労せずにすみます。それなので、エンディングノートにしっかり記しておくことをおすすめします。

伝えたいこと

加えて、家族や大切な人へのメッセージ、資産やペットのことなど、あなたの伝えたいことを書いておきましょう。ほかにも、介護や医療が必要になったときのこと、葬儀やお墓の希望なども書いておくと良いですね。

治療方針や葬儀の希望

もしかしたら、あなたが自己判断できない状態になって、家族が治療方針の決断をしなければならない場面があるかもしれません。判断をゆだねることは家族の精神的な負担につながりますので、あらかじめ延命治療措置や介護の希望などを伝えておくことが大事です。

葬儀についても、宗派や形式など、あなたの意思表示があれば、手続きを行う家族を助けることになります。

デジタル関連の情報

最近では、ネット銀行やブログ、SNS(※)などの利用で、携帯電話やPCを通して情報を保有していることも多くなりました。アカウントの削除や定期購入の解約などについても明記しておくと安心です。

※ソーシャルネットワーキングサービス:登録された利用者同士が交流できるWebサイト
の会員制サービス

エンディングノートは一度に完成させる必要はないですし、一度書いたら決まってしまうものでもありません。状況や気持ちの変化があれば、いつでも何度でも書き直せば良いのです。その時々のあなたの気持ちを綴ってください。

書き直しやすいように、「鉛筆を使う」「付箋に書いて貼り替える」という方法もおすすめです

エンディングノートの活用法

エンディングノートを作成することは、遺される家族のためになるだけではなく、あなた自身がより良い人生を送るためにも役立ちます。具体的には、次のような効果が期待できます。

なかでも、『自分の人生と向き合える』というのは、大きなポイントです。自分の情報や資産を整理することで、健康状態やお金といった大事な要素の把握ができます。実際の生活費、医療や介護などに蓄えておきたいお金、趣味や旅行などに使える自由なお金、というのがわかると、今後の生活プランが立てやすくなりますよ!

また、「そうだ!陶芸にチャレンジして器を作りたかったんだ。」「ずっとクルーズ船の旅行が夢だったんだ。」のような、やり残したことに気づくこともあるでしょう。さらには、新たにチャレンジしたいことも見つかるかもしれません。

こうしたやりたいことに気づき、その目標に向かって進んでいくことが、これからの日々をより充実させることにつながります

エンディングノートは大切な人とあなたをつなぐ架け橋

エンディングノートを書くことは、家族や大切な人とコミュニケーションをとることにもつながります。

たとえば、一緒にエンディングノートに取り組めば、「もし介護が必要なときはこうして欲しいの。どう思う?」「そうのなのね!でも、私はこういうのもいいと思うよ。」など、たくさんの会話が生まれます。

一方的に伝えるだけでなく相手の想いもわかるので、お互いの考えや気持ちを共有でき、理解が深まります。

面と向かっては言えないことも、エンディングノートに書いて家族に渡すことで、感謝の気持ちを伝えることや、愛情を表現することができます。大切な人と心が通じ合えると嬉しいですよね。受け取った人にとっても、かけがえのない物になるに違いありません。

エンディングノートは「人生の終わりのために作るもの」ではありますが、決してネガティブなものではありません。誰にとっても限りある時間を、楽しく有意義な日々となるようにするためのものなので、ぜひ前向きに取り組んでみてください!

「自分の過去を振り返り、今をみつめ、未来を描く」ことは、今後のあなたの人生の豊かさにつながります。

あなたの人生はあなたが主役です。人生の最期まであなたらしく生きられるように、自分の人生を考え、未来を作るきっかけとして、エンディングノートをぜひ活用してくださいね!

★2024年1月15日現在の情報です
(執筆:世古瑞智子、監修:張替 愛
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