新型コロナの影響で、コロナ前とは家計の状況が大きく変わった家庭も多いのではないでしょうか。
収入が減ったり、<家族皆で三食自宅>で食費がグンとあがったり。
今後、緊急事態宣言が解けても、生活を完全にもとの形には戻せるかわかりません。
家計についても、一度ここでじっくり向き合う必要がありそうです。
そこで、アフターコロナに向けて、どのように対策を立てればよいのか、2回に分けてお話します。
前編となる今回は、3月からこれまでに大きく変化した家計の立て直し方、また次回後編では、今回のような大きな変化があった時の家計の守り方と、具体的な対策について、お伝えしていきたいと思います!
コロナが、今までの生活を根底から見直すきっかけにもなり、結果これから先の人生のマネープラン、そして人生そのものも大きく変わってくるかもしれませんよ!
■収入が減るときに備え「支出を減らしておくこと」が必要!
■家計を立て直すためにするべきこと1:支出の点検をしよう!
■家計を立て直すためにするべきこと2:資産一覧を作って「今あるお金」を把握しよう!
■収入が減るときに備え「支出を減らしておくこと」が必要!
2020年5月18日の日本経済新聞によると、新型コロナウイルスの打撃から日本経済が立ち直るのに相当な時間がかかるとの見方が広がっているそうです。
なんとなく私達も肌で感じてはいますよね。。。
エコノミスト予測では、実質国内総生産(GDP)が消費増税前の水準に戻るのは、一番早く予測した人で2021年後半という結果に。
今回のことに限らず、経済がいつ回復するかは、誰にもわかりません!緊急事態宣言が解除になっても、第2波、第3波がいずれくるだろうという話を踏まえると、家計にとっても、しばらく厳しい時代が続きそうです。
収入が下がる、ボーナスが減る、また最悪の場合は、収入がゼロになるかもしれない・・
もしくはすでに、収入が減っている方もいるかもしれません。
当分、収入アップが見込めないとなると、私達がやるべきことはまず「支出を減らしておくこと」。
「当たり前のことでしょ!?」
と言いたくなるかもしれませんが、これを実行するのは、なかなか難しいことなんです。
というのも、人は、一度上げた生活レベルや、増えた支出を下げることは、自分からはなかなかできないものだから。
今まだ影響が出ていない方も、「これから起こるかもしれない」という危機感をもって、これを機に、しっかりご家庭の支出に目を向けていきましょう。
■家計を立て直すためにするべきこと1:支出の点検をしよう!
短期間でこれまでの家計バランスが大きく崩れました。
家計については、3月は日持ちのする食材や日用品の買いだめによる支出アップ。
4月は外出自粛による、食費・光熱費・通信費などがアップする一方、レジャー費や交際費、被服費などが大幅に削減したのではないでしょうか。
改めて家計を見直さなきゃと思っている方も多いはず。家計を立て直すためにするべきことを2つお伝えします。
まずやっていただきたいのは、支出の点検をすることです。
次の3ステップで進めていきましょう!
【支出の点検ステップ1:絶対守らなければいけない支出の金額を把握する】
住居費(賃貸料・住宅ローン)、食費、日用品、光熱費、通信費など絶対かかる支出について、1ヶ月に必要な金額を書き出し、合計額を把握します。
毎月家族が生活していくために最低限必要な金額を頭に入れ、どう動くにしても、「この金額をまず死守するぞ!」という意識をもっておきましょう。下表のようにまとめるとわかりやすいですよ!
【支出の点検ステップ2:支出の優先順位を決める】
次に残りの支出内容に、優先順位をつけます。
優先順位を予め決めておくことで、どの支出から減らせるかわかるし、本来なら削るべきではなかったものに手をつける失敗も防げます。リストを以下のように作りましょう。
【支出の点検ステップ3:1つ1つの支出に無駄なものがないかを点検する】
当たり前に払い続けていたけれど、「実は必要なかった」という出費が多くの家庭で見つかります。
払い始めたときには必要だと思っていたけれど、家族の生活や価値観の変化により、いつのまにか必要なくなることってよくありますよね。
自動的に引き落とされる項目について、「なにがいくら引き落とされているか」「それは今の生活に必要?」「もっとリーズナブルなものはない?」とチェックしましょう!
たとえ数百円の差でも、長い目でみると大きな支出削減になりますよ。
■家計を立て直すためにするべきこと2:資産一覧を作って「今あるお金」を把握しよう!
これから、大きく家計の状況が変わる可能性がある中で、「いざというときに使えるお金」がいくらあるかを知っておくことがとても重要です。
毎月ちゃんとお給料やボーナスが入る状況であれば、月々の収支が赤字であっても、
「来月で調整しよっと。」
「もうすぐボーナスが入るから、そこから補填できるな。」
という具合に、なんとなくクリアしていたことが、いざというときはできなくなるかも知れません。
さて、今、おうちのお金の居場所や残高すべてをすぐに言えますか?
現在は共働きの家庭が多いので、一家庭のお金といっても、色々な場所に散らかっているケースが多いです。
「わからないかも…」
となった方は、今すぐ、我が家の金融資産の場所と金額をまとめましょう。
まとめるテンプレートを紹介しますので、参考にして作ってくださいね。
銀行の預貯金だけじゃなくて、iDecoやNISAなどで投資をしていればその金額、
また、貯蓄性の保険も金融資産に入ります。
この作業で、もしかしたら埋蔵金が見つかるかも!?
なんとなく「このくらいはあるかなぁ」から卒業しましょう!「今あるお金」を把握できたら、心にかなりの安心感が生まれると共に、対策をたてられますよ。
いかがでしたでしょうか?アフターコロナに向け、家計の立て直しに着手しましょうね!
次回後編では、大きな変化があった時の家計の守り方と具体的な対策について、お伝えします!
(執筆 山本 美紀)