2017年1月からほぼすべての現役世代が加入対象となった「iDeCo」や、2018年1月からスタートした「つみたてNISA」をキッカケに、つみたて型の投資を始めた人も多かったのではないでしょうか。
専業主婦だったわたしも加入対象となり、老後の資産形成のひとつの手段としてiDeCoで「つみたて投資」を始めました。
まだ始めたばかりですが運用成果を振り返って見ると、開始初年度はわずかなプラス、2年目の今年は約10%もマイナスに。
わたしの場合、投資対象が日本株に偏っており、2018年末にかけての株式市場の下落の影響を大きく受けました。当然の結果です。
みなさんの運用成果はいかがでしたか?
先日の日経電子版に関連する記事がありましたのでご紹介しますね。
『つみたてNISA、多くの投信含み損 継続がポイント QUICK資産運用研究所 高瀬浩』(日本経済新聞 2018/12/05付け)
つみたてNISAが始まって1年、多くの投信が含み損になっているようです。
つみたてNISAに採用されるファンドは、かなり厳しめの条件をクリアした商品がラインナップされているとあって、もしかすると含み損を想定していなかった投資ビギナーさんもいらしたのではないでしょうか。
でも、株式や債券など価格変動のある投資対象で運用するということは、いくら厳選されたファンドであっても運用成果がプラスになることもマイナスになることもあるんです。
もちろん、投資対象によって運用成果はまちまちです。一定の期間内で見る運用成果のデコボコが小さいものもあれば、大きいものもあります。
そこで記事を参考に、つみたてNISAのファンドを投資対象別のリターンの傾向で振り返ってみます。
■運用成果のデコボコが大きかったのは日本株
記事では主な投資対象先を「日本株」「海外株・全世界株」「バランス型」に分類し、総合した「全体」を含む4つのカテゴリーで検証。
つみたてNISAが始まった1月末、4月末、7月末、それぞれの時期につみたて投資をスタートした場合の、期間中の運用最高リターン、最低リターン、および平均値を集計しています。
すると、期間中のリターンのデコボコが一番大きいのは「日本株」、次いで「海外株・全世界株」、「全体」、一番小さいのが「バランス型」という結果に。
2018年のように株式市場の変動が激しい1年だと、株式比率の高いファンドの運用成果に大きな影響があったことがわかります。
また、投資対象を分散することで変動のブレを小さく出来ることも、投資のセオリー通りの結果です。
■不安な時は、過去の事例を参考に
ですが知識としてわかっていることとはいえ、自分の資産が目減りするのは気分のいいものではありません。
あるいは、つみたて投資を続けて行っていいのだろうか、と不安になることもあるかもしれませんね。
そんな時は記事タイトルにもある、継続がポイント、です。
なぜならつみたて投資は、大きく値下がりした時は安い値段でより多く買えるので、相場が戻って上昇しだすと一気に含み益を生む特長があるから。
将来の相場回復を前提とすれば、価格変動リスクの高い投資対象ほど運用成果の大きなプラスが見込めるんです。
そんなこと想像できない。。。
もし不安な人は、以前掲載したコラム(バブルのピーク時から日経平均株価に毎月1万円の積立投資を続けていたら?)を読んでいただけたら、今後の参考になるかも。
■つみたて投資は、始まったばかり
つみたて投資を始めたら、つみたてている間どんどん株価が上がってくれて、いつ資産残高をみてもプラスになっていたら嬉しいですね。
でも今が株価の高い時なのか低い時なのかは、時が経たないと分からないものです。
iDeCoやつみたて投資で資産形成をする期間は10年、20年と長く、景気のよい時わるい時、株価の高い時安い時が繰り返しやってきます。
もしかすると、こんなこともあるのだということを早めに経験できた1年だったかもしれませんね。
これらを踏まえ、つみたて投資の資産配分の見直しも大切な作業です。
少しリスクを取りすぎたかなと思う人は、この機会に見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、みらい女性倶楽部の鈴木とわたしは、株価が低い時ほど「お買い得!大セール!わーーーい!!」の気持ちで、つみたて投資このまま続行します!
★2018年12月31日現在の情報です
(執筆 冨田仁美)