iDeCoの資産状況を知りたくなったら、次の2つの方法で確認できます。
① いつでも確認できる、オンラインの「加入者サイト」
② 年に1~2回確認できる、書面での「お知らせ」
どちらも、老後のための資産づくりに大切なiDeCoの資産状況をチェックできるものです。
今回は、「加入者サイト」と「お知らせ」の概要と見方についてご紹介します。
iDeCoの「加入者サイト」とは
iDeCoに加入すると使えるようになる「加入者サイト」。加入者サイトとは、iDeCo加入後のさまざまな手続きや、資産状況を確認できるサイトです。
加入者サイトを利用するには、iDeCo加入申込み後、運営管理機関からハガキで届く「IDとパスワード」を入力し、ログインする必要があります。IDとパスワードがわからない、ハガキをなくしてしまった場合は、運営管理機関のコールセンターへ連絡しましょう。本人確認のため、基礎年金番号を聞かれる場合があります。事前に準備しておくとよいでしょう。
(参考コラム:iDeCoの申込に「基礎年金番号」が必要って知ってる?調べ方は?)
PCやスマホで見られる「加入者サイト」では、いつでも最新の資産状況が確認できます。
参考までに、どのような画面構成になっているか、私の加入するSBI証券のスマホ画面で一例を紹介します。
ログインすると、その時点での「現在の資産残高」や毎月の「掛金」が自動表示されます。画面をスクロールしていくと、「現在の資産状況」があり、時価評価された資産残高から掛金累計額を差し引いた「iDeCo資産の損益」がわかります。また、毎月の掛金をどの商品にどれくらい配分しているか「掛金の配分割合」も確認できます。
掛金の配分割合を変更したい、保有している運用商品を別の運用商品に変えたい場合は、メニューから該当項目を選択し、手続きページに遷移します。
年に1~2回の「お知らせ」とは
年に1~2回(運営管理機関により異なる)、運営管理機関から郵送で届く「お知らせ」とは、基準日時点で作成されたiDeCo資産状況を通知するものです。
送付される書類の名称、1年に送付される回数や時期は、運営管理機関ごとに異なります。私の加入するSBI証券だと、各年の3月末を作成基準日とした「お取引明細」という名称の書類が年1回登録住所あてに送られてきます。
記載されている内容は、
・資産残高
・掛金に対する損益額
・運用指図変更状況、掛金配分の状況、掛金配分の変更履歴
・掛金情報
・移換情報
・手数料情報
・確定拠出年金制度加入資格取得、喪失年月日履歴、通算加入者等期間
です。
こちらの書面は「お知らせ」なので、資産内容の見直しや変更などの手続きは、加入者サイトかコールセンターで行います。
定期的なチェックとメンテナンスで、iDeCoを実りある老後資産に
iDeCoの資産状況は気になった時だけでなく、できれば年に1~2回は定期的に状況を確認することをおすすめします。なぜなら、資産状況のチェックをしないまま、年月が経ってしまうと、せっかくの資産を育てるための十分な時間が活かせないこともあるからです。
たとえば、こんなケースもあるのではないでしょうか。
iDeCoを始めた頃は、投資の経験がなく、とりあえずノーリスクの定期預金を選び、そのままずっと定期預金のままにしていたら資産はわずかな金利で増えないばかりか、運営管理手数料などのコストが差し引かれて、実質、目減りしてしまった、というケース。
あるいは、よくわからないからとバランスファンドを選んだものの、年月が経って運用成果を見てみたら思ったほど資産が増えていない。もっとiDeCo資産が小さい時期なら、リスクを取って株式の比率を高めにできたのに、資産が大きくなってからでは見直しづらい、というケース。
これらのケースも、定期的に資産状況を確認していれば、早めにiDeCo資産のメンテナンスができたかもしれません。
iDeCoは、60歳以降の受け取りまで、ゆっくり、じっくり時間をかけて資産を育てていくものです。自分が選んだ運用商品の成果や、掛金の資産配分など、イメージしたような進捗になっているかの確認のために「加入者サイト」や「お知らせ」を積極的に活用しましょう!
★2021年12月21日現在の情報です
(執筆 冨田仁美)
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