Read Article

iDeCoの掛金、「年単位拠出」ができるって知ってますか?

これまでの「毎月定額」で拠出する方法に加え、2018年からはボーナス月に増額するなどの、年間で拠出計画を立てる「年単位拠出」の選択が可能になっています。(掛金の上限額を決めるしばりが「月単位」から「年単位」に変わりました。)

年単位拠出にすれば「毎月の掛金は5,000円(※)、ボーナス月の6月と12月は掛金を上乗せして拠出する」というプランも可能です。
※iDeCo掛金は最低5000円から、1000円刻み。

公務員を事例に見てみましょう。

公務員の1か月あたりの掛金限度額は12,000円なので、毎月限度額いっぱいまで定額で拠出する場合、年間の上限額は144,000円(=12,000円×12か月)となります。

たとえば毎月の給料からはたくさん積み立てられなくて、定額で毎月5,000円の拠出とすると、1年間の拠出額の合計は5,000円×12か月=60,000円。すると、年間の上限額144,000円まで84,000円分の拠出可能額があまってしまいます

それを、ボーナス月の6月と12月は、毎月の掛金5,000円に42,000円を上乗せした47,000円を拠出とすると、年間の上限額144,000円いっぱいまでの拠出が可能になるというわけです。

iDeCoの掛金は全額所得控除となるので、年間で拠出プランを組み、節税メリットを十分に活用したいですね。

そこで今回は、年単位拠出のルールと注意点について詳しく解説します。

年間計画の届け出が必要

柔軟な拠出が可能になりましたが、「思いつき」での金額変更はできません。年単位拠出とする場合は、運営管理機関にあらかじめ書面による「年間計画」の届け出が必要です。加入する運営管理機関のコールセンターに連絡し、必要書類を入手しましょう。

拠出期間の単位

iDeCoでは、12月分の掛金から翌年11月分の拠出期間を1年とみなします。実際の納付(銀行引き落とし)は1月から12月です。

拠出回数は年1回でOK

これまでは、毎月定額の拠出方法だけでしたので、年間の拠出回数は12回。でも、2018年からは年1回にまとめて拠出することも可能になりました。
但し、11月分(12月納付)の掛金は必ず含むルールなので、年1回にまとめる場合は11月分としましょう。

拠出限度額は経過した月の限度額を積み上げ

年間で拠出回数や拠出額を自由に設定できますが、拠出ごとの掛金の上限額にルールがあります。
たとえば、公務員の1か月あたりの拠出限度額は12,000円なので、1月から5月まで拠出をお休みし、6月に半年分まとめて拠出する場合、拠出限度額はその期間の上限額を合計した12,000円×6か月(経過月数)=72,000円となります。

6月と12月の年2回の拠出プランで、6月に多めに拠出したくても、限度額である72,000円を超えての拠出はできない、ということです。

拠出下限額も経過した月数だけ積み上がる

拠出下限額の考え方も、上限額の考え方と同じです。
1回あたりの拠出額の下限5,000円のルールはこれまで同様ですので、上述の場合、6月に半年分まとめて拠出する際の下限額は5,000円×6か月(経過月数)=30,000円となります。

つまり、このケースで6月に設定できる拠出額は、30,000円から72,000円までの1,000円単位となります。

拠出計画の見直しは年1回まで

毎月定額を拠出する掛金の変更や、年単位のプラン変更は、従来通り年1回までです。
変更には書類請求から手続きまで時間がかかる(数か月)ことや、年1回しか変更できないことを踏まえ、資金計画は十分に考えて上手にiDeCoを活用しましょう。

とはいえ、文章だけではなかなか理解しづらい「年単位拠出」。
わたしの運営管理機関であるSBI証券に問い合わせてみると、年間計画を口頭で申し出たものを書類に打ち込み郵送してくれるとのこと。
運営管理機関で拠出額の設定をチェックした上で必要書類を送ってくれるようです。安心ですね。

年間計画をされたい方は、運営管理機関のコールセンターのサポートを受けてみてはいかがでしょうか。
(今回の手続きの事例はSBI証券のケースをご紹介しました。具体的な手続き方法は、加入する運営管理機関にお問い合わせください)

※年単位拠出に必要な書類と、書き方について詳しくはこちらをご参考ください

★2018年1月14日現在の情報です
(★2021年6月23日更新)
(執筆 冨田仁美)

★iDeCo関連コラム一覧はこちら★
みらいに役立つ無料メルマガ配信中
無料相談のお申し込みはこちら

※こちらの記事もおすすめです

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top
G-PX859W0BJK