※ご注意※
2021年1月5日以降、SBI証券でiDeCoに新しく加入する人は「セレクトプラン」しか選べなくなっています。すでにオリジナルプランの申込書類を請求した人は、2021年4月5日までに申込書類が到着すれば「オリジナルプラン」を選べるとのことです。また、セレクトプランからオリジナルプランへの変更も2021年4月5日までに申込書類到着までとなります。なお、オリジナルプランに加入されている方はこれまで同様運用継続可能です。詳しくはこちら(SBI証券HP)
※本コラムは、あくまで筆者の体験談であり、個別企業および個別商品を推奨しているものではありません。
前回のコラムで、プラン変更届を提出したとお話しました。
先日、提出した変更届が受理され、セレクトプランへの変更に必要となるIDと初期パスワードが書かれた通知が届きました!
手続きをはじめてから約2ヶ月、やっとセレクトプラン変更にゴールできますー!(涙)
とはいえ、同封された案内に従い、加入者サイトのセレクトプラン初期設定を自力でしないといけません。設定後は、移換金と今後の掛金の運用指図が必要。ここまで出来てプラン変更はすべて完了です。
今回は、実際に私がやってみた、セレクトプランの初期設定と、移換金および今後の掛金の運用指図についてお伝えします。
■加入者サイトの初期設定をする
加入者サイトにアクセスし、届いたIDと初期パスワードでログインします。規定に同意すると、ホーム画面に遷移します。
送られてきた初期パスワードを、これから使う任意のパスワードに変更。次に、メールアドレスを登録すれば加入者サイトの初期設定は終了です。セレクトプランでiDeCo資産の運用を始められる環境が整いました。
■移換金と今後の掛金の運用指図をする
次は、オリジナルプランからの移換金とこれから拠出する掛金を、今後どの商品で運用するかを指定します。このことを「運用指図」といいます。
運用指図は、移換金と掛金、それぞれ手続きが必要です。間違えやすいので気をつけてください。
・掛金 →「掛金の配分割合」から運用商品とその割合(%)を指定
では、実際に加入者サイトから、移換金と掛金の「配分割合」の設定をしてみます。
操作は、サイト画面の上段にあるメニューバーの「掛金の配分割合」と「移換金等の配分割合」から行います。
※「配分割合」については、こちらの記事をご参照ください。
配分割合を考える際、値動きの大きな資産に投資する運用商品を選ぶ場合は、特に「移換金」について注意が必要です。
なぜなら移換金は、一旦現金化されてまとまっているので、毎月の掛金より金額がかなり大きくなっています。そのため、値動きの大きな資産で運用する商品を選ぶ場合、少額で毎月コツコツ投資する掛金とは分けて考えた方がよいケースがあるからなんです。
たとえば、値動きの大きな運用商品でも、長期間、毎月少額で投資するのであれば、買値が分散されて、リスクを軽減する効果が期待できます。しかし、まとまった移換金を一度にドン!と投資してしまうと、タイミングによっては高値掴みになる可能性が。
そこで、移換金を一旦定期預金などの安全資産に入れ、スイッチングを活用し、徐々に希望する運用商品に振り替える方法など、運用アイデアをこちらのコラムで紹介しています。移換金の運用に迷われる方は、参考にしてみてください。
あくまでも個人的なプランですが、私の場合をお話すると、今後の掛金はこれまで同様、株式比率の高い投資信託に配分指定。移換金については、一旦定期預金に全額配分し、スイッチングで掛金と同じ運用商品に徐々にシフトしていく予定です。
■運用指図は別々に、速やかに!しなかったときの注意点は?
IDとパスワードが届いたら、移換金と今後の掛金を自分の希望の商品で運用スタートできるよう、速やかに設定手続きを完了させましょう。ほったらかしておくと、思わぬ事態になるかもしれません。注意点を2つお伝えします。
運用指図は「掛金の配分割合」「移換金等の配分割合」それぞれ指定が必要
繰り返しになりますが、運用指図は「掛金」と「移換金」それぞれに配分割合の指定が必要です。「掛金の配分割合」だけ指定し「移換金等の配分割合」を指定していないと、移換金は掛金の配分割合と同じ指定とみなされます。
また、移換金の入金日の前日までに配分割合を指定しないと、入金日時点で掛金の配分割合の設定で、自動的に同じ運用商品が購入されるルールもあります。
掛金は当初から投資信託で、移換金は一旦定期預金とし、徐々に掛金と同じ投資信託に移し換えるつもりなら、移換金の入金前日までに「移換金等の配分割合」で定期預金を指定しましょう。もし、「移換金等の配分割合」の指定をし忘れると、まとまった移換金がすべて掛金の指定と同じ投資信託になってしまいますのでご注意を。
運用指図は速やかに!ほったらかすと「指定運用商品」になる
iDeCoには、加入者が掛金の配分設定を行わなかった場合に、一定期間を過ぎると運営管理機関が定めた「指定運用商品」で運用する「指定運用方法」という制度があり、今回のプラン変更にも適用されます。ちなみに、セレクトプランの「指定運用商品」は、「SBIグローバルバランスファンド」です。
今回の流れで言うと、
↓
ほったらかして、一定期間(約3ヶ月)が過ぎる
↓
自動的に「指定運用商品」が購入される
つまり、掛金の運用指図をせずにほったらかしておくと、毎月引落された掛金がいつの間にか「SBIグローバルバランスファンド」で運用されていた!ということに。さらに、移換金の運用指図もせずにほったらかすと、掛金同様「SBIグローバルバランスファンド」となります。
手続きには、数ヶ月の時間がかかりますので、日常に紛れて通知を見落としたり、そのうちやろうと思っているうちに月日が流れることも考えられます。ですが、せっかく始めた変更手続きですので、ゴールするまでは郵便物に気をつけ、早めに片づけましょう。
とは言うものの、iDeCoの加入者サイトでの手続きは、自身で行うことがほとんど。手続きの案内が書かれた書面や、このコラムを読んでもややこしくて不安な方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、ぜひ運営管理機関のコールセンターを活用してください。親切丁寧に案内してくれます。わたしも自分で設定した配分割合が、希望するものとなっているかコールセンターの方にチェックしてもらいました。ちゃんと設定できているとわかって安心しましたよ。
★2020年12月4日現在の情報です。
(執筆 冨田 仁美)
※こちらの記事もおすすめです。
「SBI証券のiDeCoに2つのプランがあるのはなぜ?どっちのプランに入れば良いの?」