iDeCoに加入するには、申込み受付窓口となる運営管理機関(金融機関)をどこにするのかを決めることから始まります。
運営管理機関には、銀行、証券会社、保険会社など222社の金融機関が参入しています。
(出典:厚生労働省「運営管理機関登録業者一覧」2022年10月26日現在)
「たくさんある運営管理機関から、どうやって選んだらいいの?」
って悩んでいるうちに、やっぱりやーめた!と挫折してしまった人もいるのでは?
そこで今回は、たくさんの中から自分に合った運営管理機関を選ぶポイントについてご紹介します。
■ポイント①:運用商品ラインナップ
取扱い運用商品は、運営管理機関によって商品内容も数もさまざまです。
主な運用商品は、預金、投資信託、保険などで、主力の投資信託では、30本以上(※)の商品ラインナップがあるところもあれば10本以下のところもあります。(※) 現在、運用商品数に上限が設けられ最多でも35本までとなっています。
商品数が多ければよいというわけではありませんが、より多くの選択肢が用意されているのは魅力のひとつと言えるでしょう。
また商品数が少なくても、投資信託では4つの資産(日本株式、日本債券、外国株式、外国債券)ごとに商品があり、この4つの資産に分散投資されたバランス型の商品があるといいですね。
こんな投資先で運用してみたい、といった希望の運用テーマや運用会社があれば、その品ぞろえがあるかどうかもチェックポイントになります。
※ SBI証券のiDeCoでプラン選択に迷ったときは、こちらのコラムを参考にしてください。
■ポイント②:コスト
iDeCoには「国民年金基金連合会と信託銀行に支払う手数料」「運営管理手数料」「信託報酬」というコスト(手数料)があります。
「国民年金基金連合会と信託銀行に支払う手数料」、これらはどの運営管理機関を選んでも同じ、iDeCo加入者全員にかかるコストです。
ところが、「運営管理手数料」は運営管理機関ごとに違いが、「信託報酬」はファンドごとに違いがあり、どのファンドを取り扱っているかによって変わってくるんです。
投資信託の信託報酬は、積もり積もって将来の年金額に影響するコストなので、信託報酬の低いファンドが多いラインナップかどうかも大切なチェックポイントです。また、資産が大きくなるほど、信託報酬の金額も大きくなるため、一番気をつけるべきコストです。
そして、運営管理手数料はいわゆる口座管理手数料。無料のところから毎月数百円かかるところまでさまざまですが、資産が大きくなっても原則金額が変わらないコストです。
とはいえ、加入期間中ずっとかかるコストなので、気をつけてチェックしましょう。
■ポイント③:使いやすさ、情報提供などのサービス
加入後の手続きが簡単かどうか、また、窓口やコールセンターでの相談はできるのか、といった使い勝手も重要です。
加入後の手続きは、「加入者向けWEBサイト」で行います。
加入者向けWEBサイトは、iDeCoの資産状況の確認、運用商品のスイッチング、掛金の資産配分の変更などの手続きができます。また運用期間中だけでなく、60歳以降、資産を受け取り終わるまでお世話になります。なので、かなり長いお付き合いに。
ところが加入者向けWEBサイトは、加入してみないと見ることができないんです。
そこで、自分で確認することはできませんが、iDeCoナビの「ホントに使える加入者向けWEBサイト2020」で、主要な運営管理機関のサイトの使い勝手やサービスについて比較検討ができますよ。紹介コラムはコチラです。
これらのポイントを参考に、運営管理機関を選んでみてくださいねー。
⇒iDeCo大全集目次はこちら
★2020年6月15日現在の情報です
(執筆 冨田仁美)
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