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ママ個人事業主は仕事と家庭が両立しやすい?リアル体験談と両立のコツ

前回の記事では、会社員やパート勤務のママが個人事業主に転身した場合を想定し、働き方や社会保険、税金がどうなるかを紹介しました。

個人事業主は働く時間や場所を自分で決められるので、ママにとって家事や育児と両立がしやすいというメリットがあります。一方で、働き方次第で収入も変わってくるため、実際にはどうすればいいのだろうと悩むかもしれません。

そこで今回は、2人の子ども(1歳の保育園児と4歳の幼稚園児)がいる時期に、個人事業主となった筆者のリアルな体験談も踏まえながら、個人事業主のメリットとデメリット、仕事と家庭を両立するためのアドバイスをお伝えします!

個人事業主のメリットとデメリットは表裏一体!

個人事業主のなかにも色々な職種や働き方があり一概には言えませんが、次のようなメリットとデメリットが挙げられるではないでしょうか。

上記のように、個人事業主は働く時間や場所、仕事内容など、働き方を自分で選択できるものの、実際には何でも自由に決められるわけではありません。

仕事の依頼をもらうためには、働き方を変えなければならないことも。また、発生した仕事や問題は、すべて自分で解決しなくてはならず、予想より手間取って働く時間が延びることもあります。働き方により、収入が大きく上下する可能性が高いのです。

そこで、筆者の体験談もお話しながら、ママ個人事業主が働き方を決めるときのポイントを紹介したいと思います。

働く時間は自分なりのルールを決めよう

ママにとっての働く時間は、収入との兼ね合いを考え、生活に無理が出ないよう決めることが大切です。

保育園児の子どもがいる筆者の場合は、平日の日中が働く時間の希望です。とはいえ、お金の専門家として個人向けサービスを提供していると、平日夜や休日のマネー講座や相談のご要望をたくさんいただきます。

収入を優先するなら、夫や家族に協力してもらって働く時間を制限しないのが良いのかもしれません。しかし、筆者の場合、今は家族との時間の確保を優先したいので、子どもが小さなうちは平日日中を中心とした仕事に絞り、夜間休日の仕事は原則週2日まで引き受けるようにコントロールしています。

全く基準がないと、仕事を引き受ける判断に迷い、頑張り屋さんのママほど無理を続けてしまうと思います。そのため、ママ個人事業主になるなら、

「子どもの長期休暇中は受注を減らす」
「休日夜間は仕事のメールを開かない」

など、家事や育児と両立できるよう、自分なりのルールを決めておくのがおすすめです。

もし収入が目標に届かず、仕事時間が減らしにくいのであれば、

「苦手分野の仕事は断って早くできる得意分野に絞る」
「打ち合わせはオンラインで行い、移動時間を減らす」

など、効率よく働いて収入を伸ばす工夫を取り入れていくと良いでしょう。

低収入や赤字のリスクに備えよう

個人事業主は、自分の能力や事業の仕組みで収入を大きく増やせる可能性や、定年退職がないので長く働けるのが大きな魅力といえます。その反面、事業をするには一定の経費がかかり、事業を始めたばかりの時期ほど収入が確保しにくい傾向にあります。特に子育て期間中は働く時間も制限されやすいので、なおさらです。

例えば、飲食店などの店舗を持つ場合や、商品の在庫を大量に必要とする場合などは経費がかさみがちです。すると、「働いているのに収入が少ない!むしろ赤字だ!」となるリスクが高くなります。

筆者の場合の経費は、パソコン・HP維持費・資格の更新料・最新情報の勉強代など。基本的には身一つで仕事ができるため、経費はそれほど高くありません。それでも事業を始めた頃は、経費を自分の貯金から捻出していた時期があり、赤字からのスタートでした。

これから個人事業主になろうというママは、生活するために最低限必要な収入や、事業の必要経費がいくらなのかをざっくりで良いので計算し、低収入や赤字の時期に備えて対策を立てておくと良いでしょう。具体的には、次のようなものが考えられます。

<低収入や赤字のリスクに備える例>
・副業から始め、一定の収入見込みが確保できてから現在の仕事を辞める
・収入が低い期間を乗り切るために、貯金を使う(貯めておく)
・目標の収入を達成するために、現実的な事業計画を立てる など

実は筆者は、収入の見込みがほとんど読めない状況で、個人事業主として開業しました。無計画でお恥ずかしい限りですが、その代わりに、「家計を見直して必要とする収入を減らす」「基本的には収入より高い経費はかけない」と決め、家計に影響が出ないようにしました。そのおかげで、夫の理解や協力も得やすかったように思います。

<子どもを認可保育園に預ける場合は要確認!>
個人事業主が子どもを認可保育園に預けるためには、事業を行っている証拠の提示や、一定期間内に一定以上の売り上げが発生している証拠を見せなければならないことがあります。
子どもを認可保育園に預けたい人や預けている人は、個人事業主になる前に、お住まいの自治体の保育課に確認しておきましょう!
「なぜ働くの?」の自問自答が両立のコツ

このように個人事業主は、働く時間や場所、収入すらも自分で決めているようなものだといえます。そのため、ママ個人事業主が子育てと両立しやすいと思うかどうかは、自分の仕事のやり方次第です。

会社員と違い、ママ個人事業主は、自分が主体的に働く時間や場所を決められるため、その責任もすべて自分にかかり、他人のせいにはできません。そのため、仕事に追われて家事や育児に手が回らなかったり、収入が思うように増えなかったりすると、「私、今の働き方でいいのかな?」と悩むことも出てくると思います。

そんなときに備えて、自分が働く理由を自分の中でハッキリさせておきましょう。

働く理由は「お金が欲しいから」「老後も働きたいから」「自分の力を発揮する場所が欲しいから」「社会の役に立ちたいから」など、人それぞれ。

あなたが働く理由は、どの理由が一番強い?
家事や育児と比べて、優先順位はどのくらい高い?

すべてを完璧にこなすことを目指すのではなく、ときには優先度の低いものは諦めて、身軽になることも大切だと思います。

ママの働き方の正解は、ママの数だけあり、子どもの成長とともに気持ちが変わることもあるでしょう。これから個人事業主になるママは、自分が働く理由を自分の中で明確にし、自分にとっての家庭と仕事のベストバランスを実現してくださいね。応援しています。

★2021年1月25日現在の情報です
(執筆:張替 愛

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