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新設される男性版の産休って?育児・介護休業法改正のポイントとは

2021年6月の国会で育児・介護休業法の改正が成立し、「出生時育児休業」が新設されることが決まりました!

今回の改正は、男女ともに仕事と育児を両立できるよう、子どもが誕生した後に今よりも柔軟に仕事を休めるようにすることが目的です。

気になる「出生時育児休業」の概要のほか、育児休業の分割取得など、育児・介護休業法の改正内容のポイントをまとめて紹介します!

■新設の「出生時育児休業」の内容は?

ニュースなどで「男性版産休」と取り上げられることが多い、今回の新制度「出生時育児休業」。この出生時育児休業は、2022年秋頃から利用できるようになるといわれています。

厚生労働省「2019年度雇用均等基本調査」によると、育児休業取得率は女性が83%に対して、男性はたったの7.48%!。このような現状を打開するため、今回の改正で男性が育児休業を取得しやすい環境整備が進められたのです。

■現行の育児休業制度と何が違うの?

出生時育児休業が新設されると聞いても、現行の育児休業制度と何が違うのかが気になるところでしょう。大きく変わるのは、「申請時期」が短くなり、「取得可能回数」が増える、の2点です。

<ポイント1:申請時期が短い>
現行の育児休業制度は1カ月前までに申請が必要なのに対し、出生時育児休業では、原則2週間前までに取得申請すれば良いこととなっています。

子どもは、出産予定日通り生まれてくるとは限りませんので、申請時期が短くなることで、サポートが必要な時期に合わせてより柔軟に取得しやすくなります。

<ポイント2:取得可能回数が増える>
出生時育児休業は、分割して2回取得できます。今回の改正で、現行の育児休業でも2回取得可能となるため、合計で4回に分けて休業できるようになります。

例えば、出生時育児休業なら、妻が里帰り出産する場合は「産後すぐ」と「自宅に戻ったタイミング」で2回。育児休業なら、「妻の復職時」と「保育園に入所できなかった場合に妻と育児休業を交代する」で2回など、サポートが必要な都度使うことも可能です。

■出生時育児休業を取得してパパは何をすればいいの?

改正内容が分かったとしても、休業中にパパは何をするのかイメージできないプレママ・プレパパも少なくないのではないでしょうか。

そこで、2人の育児経験があるFPの目線から、子どもの出生後8週間の時期にパパがやってくれたらママが助かるだろうと思うことを挙げてみました。

<産後すぐのタイミング>
・子どもの名前を決めて、出生届を提出(出産後14日以内)
・子どもの健康保険証の取得手続き(産後すぐ)
・子どもの児童手当や医療費助成の申請手続き(産後翌日から15日以内推奨)
・入院中の兄姉の通園や通学のサポート
・ママの体調を気遣う言葉をかける
・祖父母に連絡し、連携してママをサポートする

<病院退院後のタイミング>
・身の回りの家事(掃除・洗濯・料理・買い物など)
・兄姉の育児
・足りない育児用品を買い足す
・産後検診の送迎や付き添い
・子どもの夜泣き対応など、ママが体を休める時間を作る
・ママの悩みを聞くなど、精神的な負担を軽くする
・短時間でも、ママが自由にできる時間を作る
・出産祝いへのお返し(内祝い)の準備
・産休手当金や高額療養費制度などの情報集めや手続きサポート

もしかしたら、育児経験者である祖父母のサポートがあれば十分だろうと考えるかもしれません。でも、夫の存在は他の誰とも代えられるものではありません。

筆者自身は里帰り出産したのですが、実家よりも自宅で夫と子育てした時期のほうが、家事育児面では大変なことは多くても、家族の絆を深められて楽しかったです。

これからずっと一緒に暮らす夫が家族のために頑張る姿を見れば、今後の育児に対する不安はきっと吹き飛ぶのではないでしょうか。

■事業主側は育児休業取得の環境整備が義務化

今回の改正では、事業主側にも育児休業の申し出・取得を円滑にするための環境整備が義務づけられます。具体的には、対象者が制度の存在を知って使いやすくするための環境整備や、育児休業取得状況の公表などです。

事業主側の義務1:育児休業制度の周知や使うための環境整備
・妊娠、出産(本人又は配偶者)の申し出をした労働者に対しては、事業主から個別に制度を周知すること(面談での制度説明、書面による制度の情報提供など、複数の選択肢からいずれかを選択して実施)
・育児休業を取得しやすい雇用環境の整備(研修、相談窓口設置など)
・2022年4月1日施行

事業主側の義務2:育児休業の取得状況の公表義務づけ
・育児休業等の取得率または育児休業等と育児目的休暇の取得率の公表が義務になる予定
・常時雇用する労働者数が1,000人超の事業主が対象
・2023年4月1日施


■出産・育児は大仕事!夫婦で協力して乗り切ろう

産後すぐのタイミングは、心身ともに疲弊しやすい時期です。普段は元気な女性でも、出産時の傷が痛むこともありますし、貧血や発熱などに悩まされることもあります。さらに、ホルモンの急激な変化によって産後うつになってしまうこともあります。

頑張り屋のママほど無理をしがちなので、まずはママがしっかり産休制度を使って休むこと。そこに加えて、パートナーである夫に積極的に頼ることがとても大切です。

育児休業の取得に抵抗がある男性も少なくないでしょうが、男性が育児休業を取ることは、「円満な家庭環境を作ることで仕事に集中できる」「仕事と家庭のために仕事効率化の意欲が高まる」「取得率が上がると企業イメージが良くなる」など、事業主側にとっても良い面があります。

実際に、男性の育児休業取得率100%を目指すことを表明する企業も出てきています。自分と事業主両方が「育児休業を取得してよかった!」となるよう、工夫できることを見つけつつ、前向きな気持ちで育児休業を取得してみてはいかがでしょうか。

 

★2021年6月25日現在の情報です
(執筆:張替 愛

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