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【用語解説】為替ヘッジあり、なし、ってなに?どっちがいいの?

つみたてNISAやiDeCoなどで、どの投資信託にするか選ぶとき、商品名(ファンド名)にある「為替ヘッジあり」「為替ヘッジなし」に戸惑うこともあるのではないでしょうか。

為替ヘッジ、ってどういう意味?
「為替ヘッジあり」がいいの?「為替ヘッジなし」がいいの?

海外資産に投資するときの「為替ヘッジ」について、わかりやすく解説します。

為替ヘッジ、ってなに?

投資信託での「為替」とは、米ドルやユーロなどの外国為替のこと。「ヘッジ」とは、回避することを意味しています。

つまり、為替ヘッジとは「米ドルやユーロなどの、為替の値動きの影響を回避する」という意味なんです。

投資対象が海外の資産、たとえば、アメリカの株式や欧州の株式に日本から投資する場合、ドルやユーロの為替が関わります。

海外のものを買う時は現地の通貨が関係しますよね。それと一緒です。

海外旅行に行った時のお買い物と同じで、アメリカ株式のアップルやマイクロソフトなどに投資する場合、1株○○ドル、で買うことになります。

すると、1ドル=100円のときに買うのと、1ドル=150円のときに買うのでは必要になる金額(円)が違います。
また、1ドル=100円で買ったものを、1ドル=150円のときに売ると1ドルあたり50円分トクになります。

このように、海外のもの(資産)を売ったり買ったりするときには「為替」が影響するんです。

そこで、海外資産で運用する投資信託は、

為替の影響を避ける場合に「為替ヘッジあり」
為替の影響をそのままとする場合に「為替ヘッジなし」

としています。

為替ヘッジは「あり、なし」どっちがいい?

では、為替ヘッジは「あり」がいいのでしょうか。それとも「なし」がいいのでしょうか。

その答えは、為替によるメリット・デメリット、為替ヘッジにかかるコストをどう考えるかによって判断するとよい、です。

為替によるメリットは、先ほどの1ドル=100円の時に投資して、1ドル=150円の時に売却すると1ドルあたり50円分トクをするケースです。円安になったらトク、ということですね。

反対に、1ドル=100円の時に投資して1ドル=90円の時に売却したら、1ドルあたり10円分損してしまいます。円高になったら損をするということです。

この円安円高のメリット・デメリットが、あってもいいなー、なのか、できれば避けたい、と思うのかによって為替ヘッジのありなしを選択すればよいのです。

もう一つの判断材料のコストについて簡単に説明します。

為替ヘッジにはコストがかかります。為替ヘッジコストは、ヘッジをする通貨同士の「金利差」で計算される仕組みです。

円とドルで為替ヘッジをするときは「日本とアメリカの金利差」が「コスト」になると考えてください。

概念としては、
『日本の1年の金利が0.1%でアメリカの金利が0.5%の時に、1年の為替ヘッジをすると、その差の0.4%がコストになり、
日本の金利が0.1%でアメリカの金利が3%なら、2.9%がコストになる』
というイメージでとらえてもらったらいいです。

金利差が小さい時はコストも少なく、金利差が大きい時はたくさんかかると覚えておきましょう。

ちなみに、為替ヘッジコストは基準価額に反映されるので、別途支払わないといけないわけではありません。

為替ヘッジあり、と、なし。どっちがいいということではなく、

コストがかかっても為替の影響がないほうがよいなら、為替ヘッジあり、を選択。
為替の影響ありでよければ、為替ヘッジなし、を選択すればよいですね。

★2021年6月8日現在の情報です
(みらい倶楽部FP 冨田仁美

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